刃言葉


木の葉が舞い落ちる時
目に見えない空気が切られてく
木の葉は気にしないで積み重なって・・・・・・

地上の木の葉を木の上の木の葉は忘れてく
「生きることで精一杯」
木の上の木の葉は叫んでる
「傷つけるために ここにいる」
空気が聞いた木の上の木の葉の叫び
「・・・・・・」
地上の木の葉には何も聞こえない

心のない「物」になった地上の木の葉
空気は「物」と知らずに怯えてる

空気は見知らぬアナタに尋ねてる

「あなたの口の中に 木の葉は何枚ありますか?」

「あなたの口の中に 刃物の言葉は何個ありますか?」



空気はそっと囁いた

「アナタの心の中に 暖かい花はありますか?」


「existence − 心の鎖 −」より (C)美琴